「竜騎士」時々「西尾維新」のちところにより「神知る」

うみねこ」始めました。
現在EP1で手紙が読み上げられるところまで。


やっぱり面白いな、これは。
もちろんツッコミどころもたくさんあり過ぎ(爆)なんですけど、

面白いということには変わりなし。問題なし。

 ひぐらしと比べて演出が凝っていて、細かいけどきちんと進化しているのはさすがです。

 内容は、おおざっぱに言って、前作ひぐらしが横溝っぽいものをモチーフにしていたのに対して今回は江戸川乱歩(少年探偵シリーズ)なのかな、というところ。
 小学生の頃、好きで読みまくっていたのが懐かしく思い出されます。
 しかも「大金塊」とか「妖怪博士」とかナンバーの若いメジャー系の雰囲気ですね。私は「緑衣の鬼」とか「蜘蛛男」のようなマイナー系も好きなんですけどね。


 さて、土曜の「海燕チャット」でも複数の人が言っておられたのですが、
竜騎士西尾維新という一定のイメージがある、ということらしい。

 客観的に見れば確かに共通性は見つけられるのですよね。エキセントリックなキャラを配置し、ミステリ形式を取りながら、そこが主題ではなく、キャラの魅力を見せていく、という所に最大の力点を置き、長編ではビルドゥングスロマンにつなげていく、という辺りのコンセプト、というかフレームが似ているんですよ。

 でも、個人的には、両者は全く印象が違うのですよね。

 キャラの見せ方の方針が全く違うと感じるのです。
 西尾維新は洗練されたセンスをキャラの外形形成に最大限注力してキャラの、とっつきをよくする天才だと思う。とにかく各キャラの登場時がかっこいいんですよね。
 キャラがキャラとして非常に映える、と感じる。


 竜騎士07さんは逆に、キャラの登場時、第一印象は最悪、なんですよ。ある程度わざとやっているんだと思うんですけど、それにしても、これはひどいとおもわせるぐらい(爆)。

 でも、彼の本領はそこから、なんですよね。絵とか外見描写とかのチャチさがふっとんでしまうくらい、きっちりと内面が描かれていく。
 それも、キャラが何重にも描かれるから、人間の思考のアンビバレンツな部分まできっちりとイメージした上でディフォルメされている印象になるわけです。
 キャラクターが凄く人間らしい、と感じる。

 どちらも素晴らしい天才だと思います。
 同カテゴリに分類されるのもわかります。
 でも、私にとっては全く別の個性に見えるんですよね。


 どっちが好きかと言われると、個人的には竜騎士07さんのアプローチの方を取ります。
 「うみねこ」はまだまだこれからですが、「ひぐらし」をベースに考えると、これはまた、とんでもないものになりそうな予感がしています。


 「めだかボックス」と「神知る」の違いについても個人的には似たような印象があるのですが、こちらは、「漫研チャット」の方で指摘を受けたように、主観のバイアスがかかっている部分がより大きいと感じます。
 「神知る」の、その辺のキャラの内面を想像させてくれるところを私は物凄く評価しているのですが、残念ながら読者全員に想像を喚起させるところまでは到底いっていないので、「神知る」の客観的評価をする際には、その部分をプラス部分に付与できないのが非常に非常に残念です。

 いいんだよな、天理(核爆)