「他人の不幸」の法則〜バトルロワイヤル〜
- 作者: 高見広春
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 1999/04
- メディア: 新書
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読了
感動度 9 完成度 8
風邪を引いて熱が39度ほど出て一週間ぶっ倒れていました。
まだ頭痛がしますが、一昨日辺りからようやくモノを考えられるレベルに回復しましたので、バトロワの続きを読んでいました。
偉い人が子供に対する悪影響を問題視していたような記憶があるのですが、正直どこが問題なのかよくわかりませんでした。
「はだしのゲン」読んで喜んで原爆落とす子供はいないと思いますが。
映画とかのアレンジが問題だったんでしょうか。
それはさておき、この小説は正直面白かったです。各登場人物の生死に対するモノの考え方が状況によって刻々と変化するのが精緻に描写されているのですよね。実に納得のいく構築の仕方で読み応えがあります。ごく普通の中学生の中に適度にイレギュラーな存在を盛り込むことにより、登場人物のヴァリエーションを十分に得ています。
登場人物の多い小説として私の既読のものではグインサーガがあるのですが、あれでいうところの「トーラスのオロ」や「ファン=ダル」といった出番が少ないのに印象の強い存在が「バトルロワイヤル」では三十数人も登場するという豪華さ、かつ主人公クラスが数人混ぜ合わされている、この配分も絶妙だったと感じます。
とりあえず、平和な日本にのほほんとしていられてよかった、と神に感謝。
恒例の好きになった女性キャラは、今回は特にはいません。
中川典子は、ある意味完璧すぎて少し鼻についたかな、と。本来好きなタイプの子のはずですが。
稲田瑞穂がもう少し頑張ってくれれば押したかもしれません。
敢えて挙げるなら榊祐子の人間っぽさに惹かれたかな、と。でもそれをいうと主人公級を除けばみんな凄く人間っぽいのでかなり埋没してしまった感はあります。
もし私があの三年B組にいたならば素直に千草貴子と仲良くなってたと思います。私も陸上部だし。よき友達だったかと思います。
これの高校生版とか大学生版とかもちょっと見てみたい今日このごろ。
さすがに小学生版はちょっとひきますが……フィクションならそれもありなのかな、と。
あくまでフィクションならですよ。
プログラム参加は嫌ですね。絶対生き残れない自信がありますから。
かんでたくまは、なんだかんだ言っても平和な日本は応援しています。