最近読んだもの
週刊少年ジャンプ43号
42号から連載の始まった
「LIGHT WING」が面白いです。
サッカーもの。
大まかな筋としてはなぜか天才的プレイヤーが無名校に入学して、やる気のないサッカー部を強くしていくというもので、まぁ、スポーツものではよくある話と言えます。
「シュート」なんかもそうだし(この漫画の場合は部にもともと久保という天才的プレイヤーも居たですが(^^;))
少し前に週刊少年サンデーでやってた「GOLDEN AGE」なんかはまさにその形ですね。
ただし、サッカーは11人でやるものなので、さすがに一人で全てやってしまうとリアリティに欠けるきらいがあります。
だから前述の「シュート」、「GOLDEN AGE」ともに、部内を変えてい新入部者は同時に3人加入しています。「シュート」は田仲、平松、白石の掛西中ゴールデントリオだし、「GOLDEN AGE」だと、唯、トラ、ナリアちゃんの旧シーサーペンツ組ですね。
ところが「LIGHT WING」は新入部した才能ある選手は吏人(りひと)ただ一人だけです。
いや〜無謀ですね〜(^^;。
しかし、吏人のキャラ設定が、その「無謀」を「逆境」へと変換しています。
常人離れしたテクニックもさることながら、彼の最大の特徴は、圧倒的な情熱を持っていることなんですね。
そしてそれが自然と他の部員に伝播していくのです。
この辺は「シュート」の久保や「GOLDEN AGE」の唯にも共通する特性で、以前に海燕さんらとラジオで話題にしていたヒーローの区分でいうと「社会的ヒーロー」的な属性です。
サッカーが11人という比較的多人数を必要とする競技であるため、そこにコミュニティとしての力学が自然に発生するため、どうしても「社会的ヒーロー」のように、正義を伝播する能力が、物語を展開する上で必要になってくるわけです。
サッカー漫画の場合だと、その「正義の伝播」=「やる気(モチベーション)の伝播」としてストレートに捉えることが出来るでしょう。
「LIGHT WING」の面白いところは、その「やる気の伝播」の描写方法にあります。
久保や唯は、色々と段取りや根回しをして、やる気を出す理由を相手に論理として植えつけることによって、「やる気の伝播」を行っていましたが、吏人は違うのです。
吏人は、ただ一緒に練習するだけで「なんとなく全力を出させてしまう」という能力を持っているのです。大宇宙的なんとなくです。理屈なんか関係ないのです。
そこがギャグネタにもなっているのですが、とても面白いです。
そして、吏人の極端に凄いテクニックとパワー(「リベロの武田」の武田弾丸並み?)の描写と相まって、作中で、コイツなら、コイツなら一人でもなんとか出来るかも、と思わせてくれています。
その辺りが、実に痛快なのです。次回も楽しみ。
かんでたくま。は「LIGHT WING」を応援しています。