「ネギま!」の栞の正体について(妄想)

魔法先生ネギま!(26) (講談社コミックス)

魔法先生ネギま!(26) (講談社コミックス)

 さて、ネットをちらちら巡回してみるに、今回255時間目で、栞の人気が急上昇中みたいです。

 かくいう私も、今回で栞をだいぶ見直した部分があるのですけど。

 さて、私は以前、綾小路ぱいを通じて見る神楽坂明日菜の今後という記事を描いて、この二人の共通性について述べたのですが、その前段階として、栞と綾小路ぱいの共通点に気付いていた、というのがあります。
 以前にコンテ切ってしまった栞の話、というのが、実はまさに3×3EYESの第2部クライマックスを元ネタにした話だったりしたのです。

 で、やっぱり同じようなことを考えておられた方は他にもいらっしゃるようですね。
  ↓
http://yannegi.blog42.fc2.com/blog-entry-2539.html

 というように、ネギま!部屋(楊さんのページ別館)さんでもその話題が出ていました。
(毎回リンク貼っていただいてありがとうございます。感謝です。)

 で、ですね。綾小路ぱいというキャラの最大の魅力は、その悲劇性にあると思うのですよ。
 彼女の正体は蛇の化け物(ホウアシヲ)で、恋した相手、八雲の敵である。というところ。取り憑いた相手、パイを覚醒させれば、本来の主たるベナレスを倒し、八雲たちを救うことが出来る。しかし、それは同時に彼女が化け蛇に戻り、八雲との恋の、そして彼女の生の終わりを意味することになる。

 栞の場合は、主たるフェイトを慕う、栞本人の記憶がしっかりと残っているだけに、栞として生きていくという選択肢がある分、悲劇性は薄れるのかもしれない。まあ、とは言っても、板挟みになり、死に至る、という可能性は十分に有り得るわけなんですけど。

 で、ここで妄想入ります。

 もしも、栞が、見た目どおりの人間ではなかったとしたら。

 フェイトが人間ではない旨の伏線は以前から何回かあるわけなんですけど、フェイトの配下の女の子たちもまた、人間ではないとしたら。

 ここで234時間目に彼女の気になる台詞があります。

「当然です。フェイト様が10年をかけて完成させた技ですよ」

 この技とは栞のアーティファクト「偸生の符」のことを指します。

 今回255時間目で栞が、
「フェイト様が10年をかけて完成した「偸生の符」」
と語っているので、これは確定しました。

 しかし、こうも考えられないでしょうか。

 フェイトが10年をかけて完成させた技とは、栞という女の子の存在を含むものではないだろうか。

「偸生の符」というアーティファクト(法具)自体が彼女の本体であり、それを擬人化し、実体化させたものが栞なのではないか。

 そして、フェイトの意に反した行動をとったとき、彼女は一片の呪符へと戻るのだ。

 だからこそ、栞は、自らに人としての自我を与えてくれたフェイトを崇め、その命令に絶対的に従っているのだ。

 しかし、アスナの、ネギの、仲間たちの思いに触れ続ける彼女は、やがて知るだろう。

 自ら意志を持つ、ということの本当の意味を。

 しかし、それは、すなわち、術の解けるとき。

 彼女が、ただ一片の紙片へと戻る、最期の刻にほかならないのだ。