あなたは何を信じますか?
- 作者: 若木民喜
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/07/11
- メディア: コミック
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- 作者: 若木民喜
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/10/17
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「神のみぞ知るセカイ」2巻読了。
個人的評価 9 客観的評価 8
この物語は、美少女ゲーム内の女の子のみを信じて生きる少年、桂木桂馬の物語である。
この作品の面白いのは、そういういわゆるオタク的な嗜好について、桂馬は全く後ろめたさを感じていないところです。
「ボクは現実の世界なんてなんとも思っていない」
そう語る彼の目は、その言葉が真実であることを饒舌に伝えていた。
「だってボクは…… ボクの信じる世界がある!!」
桂馬は現実の世界に生きながら、その自分の生きる世界に対して何の興味も持っていないのだ。
まぁ、現実にはほとんどあり得ないことなんだけど、お話として提示されるといろいろと興味深い。
というのは、「エロゲ愛好者」に対する、非「エロゲ愛好者」の持つイメージのひとつの典型は、この「桂木桂馬」に近いものではないだろうか、と感じるわけです。
ちょっと考えれば、そうでないことはわかるだろうと思うのですが、そういう偏見は厳然として存在すると感じています。
さらに、桂馬は、たまたま物凄い洞察力を持った天才なのですよね。
どれぐらい凄いかというと「キャットルーキー」の九條数真ぐらい凄いのです。マジで。
- 作者: 丹羽啓介
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1999/02
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「恋愛ゲーム」で得た知識を元に、現実の女の子と恋をしてその心を奪っていく、などと書くと、なんだ、ただのギャルゲオタの妄想かよ、ぷげら、と思われるかもしれませんが、
彼は、超人的な努力により、数え切れないゲームをクリアし、その内容を系統立てて整理し、綿密に分析し、現実の事象の解析に的確に引用するのです。
その様は「Q.E.D.」の燈馬くんをすら思わせます。実際、物語の構成は「Q.E.D.」に似通っている所もあり、興味深いです。
Q.E.D.証明終了(31) (講談社コミックス月刊マガジン)
- 作者: 加藤元浩
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/10/17
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桂馬にそういった天才性があるからこそ、物語の展開に、一定の説得力を感じることができるのですよね。こんなおバカな設定なのに。
その辺が面白いですね。
決して傑作とはいい難い作品ですが、私は大好きです。
特に2巻はヒロイン二人が好みの系統の女の子だったので、個人的によかったですね。
なんせ、一人目は「萩原雪歩」系のアイドルで、二人目は「CLANNAD」の一ノ瀬ことみと「AIR」の遠野美凪を足して2で割ったような文学少女です。
いや〜幸せですw。
閑話休題。
この物語は、あるひとつの問いかけを常に行っていると感じるのですよね。
そう、「あなたは何を信じますか?」と。
答えられる人は幸いですよね。