PSYCHE(プシュケ)の表紙の女の子
PSYCHE (プシュケ) (スクウェア・エニックス・ノベルズ)
- 作者: 唐辺葉介,冬目景
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2008/07/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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主人公の考え方の特異な点が自分のそれと似ている部分が多いと感じました。
ある意味そのまんまな感じがしています。
主観と客観のギャップ。現実と非現実との混じり合い。
自分の立ち位置の確立。
さまざまな要素が実にリアルで心に染みて同化する。
乙一さんの小説を読んだ時に味わったように、不思議な空気にとらわれるのを感じました。
ただ暗い、とかただ悲惨とかではなく、なにごともなくただ壊れていく感覚。
正常でありながら壊れている、世界。
久しぶりに味わったのかな、と思います。
しかし、一つ疑問があって、表紙に描かれた女の子は一体誰なんでしょうか。
キャラクターの立ち位置から考えると「藍子」が自然なのですけど、「藍子」の持つイメージとこの表情はリンクし辛い。
「姉」だとしても同様だ。
セーラー服を着ているから「先生」ではない。
特定し難いのですよね。
ただ、冬目景さんの描くこの少女の雰囲気はこの小説の持つ世界と共通のものだと感じます。
「僕」や「駿兄」はこういう表情の似合うキャラだと思いますから。
多分、表紙の少女は「PSYCHE」という世界そのもののイメージとして捉えればよいのかな、と。
それが一番自然かな、と。
最後にまさかの可能性としてあげておきます。
実は「小野田さん」だったというのはどうでしょうか。
眼鏡はかけていませんが、実は登場した女の子の中で、一番違和感が少なかったりします。